第39回 岡山県支部総会を開催いたしました。
日時 24年5月13日(日) 10:30〜15:30
場所 ライフパーク倉敷(倉敷市福田古新田940) 第3会議室
参加人数 (38家族、大人37名、心友会11名、子ども15名、ボラ9名、 会員外3名、岡本吉生先生、 総勢76名)
司会 鳥生英臣さんによる開会宣言で総会が始まりました。
はじめに、平成23年10月19日21歳で亡くなられた神谷昭徳さんと今までに亡くなられた子ども達の為に黙祷をささげました。
次に、支部長 横山基さんによる挨拶です。
昨年3/11に発生した東日本大震災の影響と福島第一原子力発電所の事故による放射能漏れの影響で復旧・復興への足取りは非常に重いです。
1年以上経過した現在でも見通しは立っていない異状な状態が続いています。
会員の方からも多額の義援金が寄せられました。ありがとうございました。
改めて〈絆〉を見直すことができました。また、岡山県支部としては各行事の参加者が100名を超えると いう嬉しい悲鳴を上げ、会員同士交流を深める事ができました。今年度以降も参加者が増えるように願っています。
そして、障害者総合福祉法案が衆議院を通過して、参議院で審議されているところですが、私たちは今後の動向を注視する必要があります。
また、守る会は今年で50周年を迎えます。岡山県支部も平成26年で40周年です。来年の9月には、心友会の全国交流会が岡山で開催されます。
皆様のご協力をお願いいたします。
そして、岡山県支部のホームページが移転されました。確認をお願いいたします。支部長挨拶 横山基
次に来賓のご挨拶として、岡山県保健福祉部医薬安全課 岩藤弘子課長よりお言葉をいただきました。
左)岡山県保険福祉部医薬安全課 課長 岩藤弘子様
右)岡山県保険福祉部医薬安全課特定保険対策班 班長 片山圭子様
本部からのメッセージを塚原久美さんが代読しました。
メッセージ披露 塚原久美 議事の様子
その後、杉岡昌保さんを議長に選出し、議事を進めました。
1年間の事業報告、決算報告ならびに今年度の計画と予算が承認された後、支部長より会則改正の説明がありました。
内容は、他県の支部に入会している方で岡山県支部の情報が欲しいという方は、岡山県支部の準会員になれるということです。
お申し込みがあった時点で、今入られている支部に入会の確認をさせていただきます。
会則改正について質問が飛び交い、最終的に会場の皆さんの拍手で可決されました。 (準会員についてはホームページからご連絡下さい。)
最後に役員を選出して総会の閉会を迎えました。
親が審議をしている間、子ども達はボランティアのお兄さんお姉さんと一緒にもの作りを頑張りました。 みんなとっても良い笑顔。
昼食は、みんなでお弁当を食べました。
そして、いよいよ午後の講演会。 子ども達は、お母さんに内緒で母の日のカーネーション作りです。
講演をしてくださるのは、岡山大学病院小児科 助教 岡本吉生先生です。
香川県高松市から電車とタクシーで飛ばして来てくださいました。
講演会の内容は、《急変時、異変時の対応》です。
プロジェクターに写される資料を指しながら説明をして下さいました。
どの親も我が子の為に一生懸命聞いていました。 《49%》この数字は、0〜17歳の子どもが倒れた際に心肺蘇生(CPR)をしてもらえる割合です。
半分の子ども達にしか必要な処置をしてもらえていないという現実があります。
心肺停止を起こしてしまった子ども達の社会復帰割合は2.2%(5年間で病院外にて心肺停止した子ども8,240人中181人)と非常に低い状況です。
1人でも多くの子どもたちが助かる為にぜひCPRを知っておく必要があります。
CPRのABCは、A(人工呼吸には気道確保)・B(息吹き込み)・C(胸骨圧迫) A・Bは皆さん良くご存知ですがCの胸骨圧迫は、心臓から全身へ血液を送ることと、冠動脈(心臓の筋肉に酸素を供給する血管)に血液を流すことを期待して行います。
実際に病児のお父さんが挑戦しました。1分間当たり100回のテンポで2分間。
両方の親指で胸の厚さの3分の1を目標に圧迫を繰り返し続けました。
お父さんは汗が出るし指は痛いし、最初の大切な2分間を止まらずにすることは非常に困難なことだと実感しました。
圧迫すると胸骨が折れるのではないかと力を抜いてしまいがちですが折れても大丈夫、命の為に圧迫をしてほしいのです。
心肺蘇生(CPR)の開始の判断ですが(反応が無い)(呼吸がない)の2つです。
これらの判断をすることにならないよう、いち早く異変・急変をキャッチする事が大事です。
そのために常日頃、我が子の正常な時のデーターを知っておくことです。
そして下記の状況に、いつも見ている人が1つでもおかしいと感じたら救急車を呼んでください。
危険なサイン
*息の数 10回/分以下
*脈(心音)の数 60回/分未満(180〜200回/分以上)
*脈触れの強さ 触れない・非常に弱い (子供により、違いますので脈が1番良く分かるところを知っておくことが大切)
*皮膚色(特に顔)
1 呼吸様式…陥没呼吸・鼻翼呼吸
2 意識状態…意識が無い・反応が弱い
3 浮腫…浮腫の有無 この1・2・3があれば即、心肺蘇生です。
救急車を呼ぶとき・呼んだら
*胸骨圧迫と人工呼吸そして救急コール、人工呼吸は圧迫30回に1回息吹き込みです。
*嘔吐、発熱(平熱)などの症状の有無 、救急車が来るまでCPRは続けてください。
*酸素はどんな状況でも最大限使用してもらってください。
*AEDもしてもらってください。(救急車によるとしない場合がありますので必ずしてもらってください。)
*心臓手帳も忘れずに持っていくこと。
救急隊員が蘇生処置を怠らない、かつ迅速に搬送、説明している1分2分が大切ですので、すぐ救急車に乗りCPRをしていただくためです。
手帳を見れば病歴や病気のことが分かります。
*行きつけの病院があればそこを指示して下さい。 ただし、反応が無い・呼吸がない場合は近くの大きな病院にとにかく早く運ぶ事が必要です。
今回、CPRをしている時に話しかけられると手が止まっていました。岡本先生から「ほら、手が止まっているよ」と何回も注意されました。
そのくらい集中しないと出来ないほど胸骨圧迫は大変なのです。
まだまだ書ききれません。
総会に参加されてない方で岡本先生からいただいた資料をご希望の方には、総会資料・名簿・会費振込み用紙と一緒にお送りいたしますので事務局までご連絡をください。6/15日必着。
多くの質問もいただきました。
予防接種の受け方について、生ワクチンは1ヶ月ほどあけないといけませんので手術の時期などを考えて先生方とよく相談してきちんと予約してください。
また予防接種のほかに、シナジスという注射があります。
これはRSウイルスの抗体をつくる注射です。
心臓病の乳幼児は必ず接種してください。
岡本先生は、終了後もまだまだ会員さんから開放していただけず、ひっぱりだこでした。 岡本先生、ありがとうございました。
そして最後に母の日のサプライズとして母への感謝の手紙を佐藤好美さんが書いてくれました。しかし、「私、読めない。泣いてしまいそう」と言うので立分惠さんが代読しました。 お母さんへ
一緒に歩いていて速度的にも、気持ち的にも、私が1番楽に歩けるのは・・・お母さんです。
車イスを押してもらっていて、1番安心していられるのは・・・お母さんです。
いつもすごく良いタイミングで 「まだ、歩ける?」「少し、休む?」と声をかけてくれるよね。私の心を、見抜いているぐらいのベストタイミンング!!
それって、当たり前の様で、当たり前じゃぁないんだよね。友達とじゃぁ、そうはいかないもん。頑張って、無理して歩くもんね。
私は、だから独身の頃は 、2人でよくお出かけしたり、旅行に行ったりしたね。
結婚して子供を産んで、数年たち、産後、崩していた私の体調も少し、落ち着いてきたので、今まで一杯助けてもらった分、これから《母に出来るだけ頼らないように、自分で頑張ろう!》そう思っていた矢先・・・・。
今度は心臓の悪化・・・・。最初は、強気で前向きでいた私ですが、日に日にしんどくなっていき、動く事も出来なくなってしまいました。
その時息子は3歳、年少さんでした。母は仕事をしながら、家の事、私の世話、息子の世話、保育園への送迎、全てをしてくれました。
ごめんね。本当にありがとう。
入院中も、不安としんどさ、色々な思いと戦っていた私のところに、毎日来てくれ、たわいもない話をしてくれたり、励ましてくれたり、私の気持ちを支えてくれたね。そして忘れられないのが、手術室に行く時、私の車イスを押してくれた事。
母は、自分が押すと決めていた様です。 我が子を、手術室へ送り出す母親として、どんな気持ちだったんでしょう。
退院後も、私はすぐには回復出来ず、体を起こすだけで精一杯っていう状態が何年も続きました。
私のコーポ、保育園、自分の家、何年も本当に大変な思いをさせてしまいました。 あの時は、いつも側で励ましてくれて、ありがとう。
御飯の仕度から、息子の事まで全てをしてくれて、ありがとう。
弱っていく娘を見ながら、なかなか回復しない娘を見ながら、自分は凜としているのは、精神的にも本当に凄く大変なきつい事だったのではないかと思います。
強い心で側にいてくれて、本当にありがとう。
今は私も、自分で家事とかが出来るようになってきました。
小さかった息子も小4になりました。 少しずつ、母への負担も減らしてあげられているのかな〜と思っています。これからも、たくさん迷惑をかけたり、心配かけたりしちゃうのかな・・・・。
お母さん、これからもよろしくね。でも自分で出来る事は、自分で、自分達で頑張るからね。
〜 ありがとう 〜
佐藤 好美(大動脈弁狭窄症 H18, 12手術)会場はシーンとしており、我が子と重なったのでしょう、病児が大きくなった時、親にこのように感謝してもらえたらとハンカチで涙をぬぐう光景があちこちにありました。 《母への感謝》なかなか言葉では言えませんが親は嬉しいですね。
実はここに書かれていませんがお母さんも不整脈が出て大変な思いをされております。でも我が子の事になると動けるのです。母は強しです。
心友会の6人娘です、手術を無事に終え結婚して出産した娘もこんなに明るく元気に過ごしています。小さな病児を育てている母親にとっては希望の娘たちです。
ボランティアとプラネタリウムに行っていた子ども達が帰り、お母さんに作ったカーネーションをあちこちで渡していました。
さあ、みんなで岡本先生を囲んで記念撮影です。
「近藤さん、大丈夫?皆入る? はい、チーズ」
そして最後に岸 隆敬さんの閉会の挨拶で終わりました。
役員の皆様、倉敷中央病院・川崎医療福祉大学 兎の眼のボランティアのお兄さんお姉さんお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。